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[4カ国目 メキシコ]メキシコシティ

オルテガ邸の庭とトラルパン礼拝堂

オルテガ邸の庭 像がたたずむ

先日、ルイス・バラガン邸を見にいった時、バラガン邸の隣に建つオルテガ邸の庭の見学をリクエストすると、「毎日ツアーはないから、月曜の11時に来るように」と言われる。
オルテガ邸は個人宅なので、見学予約はバラガン邸を通さないといけないのだ。
口約束だったので心配になり、後日電話で予約が入っているかどうか確認すると、やっぱり記録されてないとの事。
まあ、約束したスタッフの顔も覚えているし、どうにかなるだろうと宿で同室のAさんと3人でまずバラガン邸に向かう。
到着すると、案の定予約は入ってないと言われたけど、説明するとすぐにツアーを開始してくれた。
バラガン邸、オルテガ邸の庭は学生ボランティアが中心となってガイドしているそうだが、この日はたまたま10人以上のボランティアがいたので融通が利いたみたいだ。

オルテガ邸は、元々はバラガンの自宅だったが、数年後彼は隣に再び自宅を設計し、亡くなるまで40年間そこに住み続けた。
オルテガ邸は現在、建築家が住む個人宅なので、庭しか見学できないけれど、庭がすごい。
バラガン邸と同じく、オルテガ邸も外観は普通のメキシコ住宅で、中がどうなっているか全く想像がつかない。
でも扉をあけて一歩中に入ると、庭のあまりの広さにびっくりする。
まず、鉢植えや噴水がある整備された「庭」を想像していた私は、どこかの森に迷い込んだような、鬱蒼とした感じが衝撃だった。
先日訪れた隣のバラガン邸は、ピンクや黄色や白といった鮮やかな色が効果的に使われていたけど、この庭では自然の色だけしか目に入らない。
「私のすべての作品の根底にあるのは、子ども時代と青年期を過ごした父の牧場での思い出です。」とのバラガンの言葉どおり、この庭は彼が愛したグアダラハラの農園での風景を再現しているのかもしれない。

オルテガ邸の庭 光と影のコントラスト

遊歩道に導かれて進むと、庭に入った時は見えなかった像がいくつか登場する。
ガイドさんの説明によると、バラガンは風景に溶け込むように像を配置し、庭にいくつかの「秘密」を設置するのが好きだったと言う。
木々に隠れて見えなかった場所に像がぱっと登場すると、「あんなところにも!」という発見が面白い。
中庭には秘密の地下道もあって、地下道の本当の目的は今も分からないままだそうだ。

オルテガ邸の庭 ブーゲンビリアのピンク

庭を散策し、建物の方に近づくと、突然ブーゲンビリアのピンク色が現れる。
建物との境目にちょうど花びらが落ちて地面が花びらで覆われるようになっており、オープンダイニングから木々の緑と花びらのピンクとメキシコの強い光と影のおりなすコントラストがまるで絵画のように見えるようになっている。

オルテガ邸

オルテガ邸の壁も、もともとはバラガン邸のように鮮やかなブーゲンビリアの色が使われていたそうだが、管理のための資金不足のため、今は塗りなおさずに放置されている。

ガイドが終わり、庭を後にする時、森を散歩し終えたような、不思議な気分だった。
大都会の中にあることが信じられない、「秘密の花園」だった。

お店の女の子

オルテガ邸を後に、地下鉄と路面電車を乗り継ぎ、バラガンの最高傑作とも言われる「トラルパン礼拝堂(カプチーナス礼拝堂)」へ向かう。
途中、「Comida Colida(定食)」の看板を見つけ、昼食。
メキシコは14時~16時頃に食べるお昼ご飯が一番豪華で、この時間帯だけスープ、メイン、ソフトドリンクの定食が食べられる。
スープ、メインは選べるのだけど、スペイン語がまたもやわからず、お店の人におまかせ。
スープはコンソメに米が入ったもの、メインはミートボールのピリ辛トマト煮込みとミラノ風カツレツをトルティーヤで巻いてすっぱ辛いソースをかけたもの、ソフトドリンクはタマリンドジュースだった。
これで30ペソ(約300円)なので、Comida Colida万歳だ。
このお店の女の子があまりにもかわいいので、ナプキンで鶴を折ってプレゼントした♪

トラルパン礼拝堂

トラルパン礼拝堂は、宿にあった情報ノートに行き方が書いてあったけど、『地球の歩き方』には載っていない。
駅から徒歩20分くらい、道行く人に聞きながらやっと目的の住所にたどり着いたが、外観はどう見ても礼拝堂には見えず、普通の家。
約束の時間の20分前だけど、ベルを押してみる。
すると中からシスターが顔を出し、約束の時間を確認してまた扉を閉められてしまった。
メキシコとは思えない時間の正確さだ。
周辺をぶらぶらして約束の時間に戻ると、HISのツアーも来ていた。
ツアーガイドの方のこぼれ話によると、ここの見学は、予約を4回くらいいれて何度も確認しないとダメらしい。
私達はバラガン邸を通して予約してもらったが、私達もやっぱり4回バラガン邸に電話し、オルテガ邸の庭を見にいったときもバラガン邸でちゃんと予約が入っているか確認してもらった。
気候条件や政情などが厳しい国では、約束を日本のように厳格に守るのは難しい。
「約束は確認して当たり前」くらいに考えて、何度も確認するしかない。

約束の時間ぴったりにドアを開けてもらい、敷地内に入ると、バラの香りに包まれる。
中庭の端に配置されている水が張られた水盤いっぱいに浮かべられた、白いバラの花が芳香を放っていたのだ。
中庭の白い壁には、ぱっと見たときには気づかないくらい壁と一体化した白い高さ10メートルの十字架が浮き出ている。
中庭の床は、溶岩が使われているそうだ。これは、メキシコシティの住宅開発が火山の噴火で形成された溶岩の土台の上に成り立っていることを象徴しているという。

中庭から礼拝堂に入る前に、薄暗い小さな小部屋に通される。
この小部屋は、礼拝堂から漂うユリの花の香りがする。
扉の向こうに何があるのだろう、との期待がわくのと同時に、薄暗さのせいか、心がしんと静まる。

トラルパン礼拝堂(バラガン邸の案内図を撮影)
↑礼拝堂は撮影禁止なので、写真はバラガン邸にある案内図を撮ったもの。
この写真では壁がオレンジ色に見えるけど、私達が行った時は16時で、壁の色はよりピンク色に見えた。

シスターがゆっくり扉を開け、その向こうは淡い光に満ちた空間が広がっていた。
白い壁の向こうには、金色の祭壇があり、祭壇左側のオレンジピンク色と同じ色をした大きな十字架が横向きに配置されている。
十字架は祭壇正面にあるのが普通だけど、左壁後ろから窓ガラスを通して差し込む光が十字架に当たり、朝の一時だけ正面の壁に見事な十字架の影が現れるという。
このしくみをつくるため、わざと祭壇の横に十字架は配置されているのだ。
バラガンは、太陽光の角度と壁の色によって、どのような趣の空間が生まれるか計算することのできる光の魔術師だったのだろう。
この礼拝堂に入って何よりも驚くのが、十字架や壁が鮮やかなオレンジピンク色をしているにもかかわらず、空間全体が静かな祈りに満ちていることだ。
祈り以外を排除したシンプルな造り、高い天井、そして自然光と壁の造り出す色のマジックのせいかもしれない。

祭壇横には、薄黄色の格子窓で隔たれた信者用の部屋がある。
格子窓なので、十字架の集まりのようにも見え、その向こうには光の充満した中にオレンジピンクの大きな十字架が見える。
この部屋からはこの大きな十字架が正面に見えるようになっている。

ユリの香りの礼拝堂を後にすると、薄黄色の格子窓のある廊下を通って再び中庭へ。
高い壁の縁から2本のブーゲンビリアが段違いに生い茂り、白い壁に彩を添えている。
祈りの空間から建物の外に出て、水や植物といった自然を目にするとほっとする。
光に包まれた礼拝堂の中は、時が止まっているかのように静かで、異次元の世界。
中庭に出て生きているものを目にすると現実に帰ってきたかのような感覚になるのだ。
もともとは簡素な礼拝堂だったものを、バラガンは私財をつぎ込んで7年の歳月をかけて改築したそうだ。
庭へのこだわり、光と影の使い方、カトリック教徒としてのアイデンティティ、すべてがこの小さな空間に表現されていて、最高傑作と言われるのも納得だ。

メキシコ中に溢れる豪華なカトリック教会と対照的なバラガンの礼拝堂を見て、祈りのために過度な装飾は必要なく、ただ神と対話するための空間づくりが重要なのだと感じた。

Barragan Foundation
写真をいくつか見ることができます。
Luis Barragan -> Masterpieces

ルイス・バラガン建築 - トラルパン教会への行き方

ありさ
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人類学博物館ともう一度ルチャリブレ

メキシコ・シティ最後の日。
昨日までの大量のメキシコ雑貨を梱包し、日本に送ることに。
さらに荷物があまりに多かったため、これからの陸路移動を考え、だいぶ減らすことにした。
結構な量を日本に送ったけれど、無事届くことを祈る!
日本に帰って、その雑貨たちに出会えるのが楽しみだ。

国立人類学博物館

さて、最後の観光は、国立人類学博物館(Museo Nacional de Anteropologia)!
館内はめちゃくちゃ広い。
メキシコ中の遺跡の発掘品が全てここに集結されている。
テオティワカンの遺跡がこんなだったなんて、ここに来ないとわからないし、
今から行くであろうアステカ、マヤ、オアハカの遺跡の物も全てここにある。

国立人類学博物館 有名な太陽の石 アステカ・カレンダー

あまりの広さに疲れ、暗闇の中、テオティワカンの説明ビデオを見ながら寝てしまう。
2,3時間じゃ全部見切れん。もう少し勉強して、また出直したい気分。
それにしても大きな石の彫刻から、下の写真のような小さな愛嬌のある像までほんと様々なものが展示されている。
遺跡をそのまま持ってきたかのように石の門があったり、
お墓が遺体付きでそのまま展示されていたりと、ものすごいリアリティ。

国立人類学博物館 かわいい石像たち


ルチャ・リブレ メキシコ・プロレス

さて、夜は最後のルチャ・リブレ(メキシコ版プロレス)に同じ宿のT君とAさんと向かう。
(T君は5/17の日記に登場するルチャ・ドールを目指す18歳。)
今晩は新日本プロレスの棚橋さんがメキシコ最後の出場(翌々日には帰国予定らしい)ということで、
応援をしに行く。
試合プログラムの中には棚橋さんの名前がなかったので、あれ?と思いつつ試合を見ていく。
1,2試合はやっぱりあまりおもしろくなく、
3試合目は女子の試合。パワーは感じないけど、軽いだけあってスピードはやっぱりあるなーという感じ。
ヒール役が審判に攻撃して反則負けというあっけない結末でトホホ…な感じ。
4試合目はこの前見た選手が何人かいて、なかなか魅せる6人タッグ試合。
悪役もなかなか強くておもしろい。
この前の試合で日本トリオからベルトを奪い取った中のひとり”ラ・マスカラ”はなかなかの人気。
スマートでかっこいい。最後の2試合辺りからほんとにおもしろくなる。
力強さ。スピード。試合展開。技の見せ方。どれを取ってもすげーってなってしまう。

最後の試合。6人タッグで悪役の一人の代役で棚橋さん登場。
前見た時よりも高い位置からリングを見下ろしているので選手がよく見える。
棚橋さんはその中でも、やっぱり体がでかい。とんでもなくすごい体をしている。
途中、善玉とチョップ対決してたけど、負けてなかった!いや、勝ってた!
T君曰く、エルボーが日本仕込みだそうで、メキシコのレスラーがやらないような攻撃を見せてくれる!

結局この試合、マスク剥がし合戦みたいになっていつの間にか悪役が勝利!
ということで喜びたいところだったけれど、善玉応援席のすぐ近くだったので、前回のごとくあまり騒げず…
しかし、自分達にとって最後のルチャで日本の選手が活躍しているってすごいこと。
さらに悪役として勝つなんてもっとすごいことだ!

ルチャ・リブ会場 棚橋さん勝利!

写真の中央2人の右が棚橋さん。勝利の瞬間。
(場内は撮影禁止だけど、携帯だとなぜかOKらしい。)

といっても日本でプロレスを見ていたわけではなく、
自分は小さい頃に猪木や馬場さんが出てプロレスが大人気だった頃にすごい好きだっただけ。
メキシコと言えばミルマスカラスくらいしかわからなかった。
(ちなみに未だミルマスカラスは現役らしい。今いくつなんだ?)
それを泊まっている宿で実際にリングに登場する選手にほんの少しだけ触れることができたのと、
ルチャドールを目指すT君のお陰でとってもルチャ・リブレを楽しむことができた。
日本帰ったら見に行かないとな~

ゆーじ
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世界一の富豪はメキシコにいる?

メヒコ・シティ

グアナファトから再び豪華バスでメキシコシティへ。
今回も「プリメラプラス」社のバスを使ったけど、楽しみにした映画が始まるかと思いきや、ずっと音楽がかかっていて残念。
でも映画をやっているとついつい夢中になって起きて見てしまうので、なぜか少し体調を崩しているゆーやんにはちょうどよかった。

なつかしのメキシコシティ。
本当はそのままシティを通過して、プエブラという街に行く予定だったけど、
長時間移動がきつそうなのと、シティで見たいものがあったので、再度滞在することに。

今回は2人部屋でゆっくりするために、ソカロに近い安宿に宿泊することにした。
街のど真ん中なので、いろいろ便利。

鶏の丸焼き

まずは前々から気になっていた鶏肉の丸焼き屋へ向かう。

鶏の丸焼き4分の1

4分の1の量を注文すると、メキシコ風のお米と付け合せの野菜と一緒に盛り付けてくれた。
食べてみると、鶏肉自体にしっかり塩味がついていて美味しい。

タイルの家

お腹が膨れたので、ぶらぶら辺りを散策。
先日メキシコ人のリリィさんにシティを案内してもらった時に教えてもらった衝撃的な話が気になり、”タイルの家”へ。
その衝撃的な話とは、この総タイル張りの家の持ち主が、世界一の富豪だと言う話。
え!マイクロソフト社のビル・ゲイツじゃないの??
帰って調べてみると、リリィさんの言ったとおり。
米誌フォーブズ億万長者番付によると2010年の世界一の富豪はタイルの家のオーナー、
メキシコのカルロス・エスリン氏だった。
エスリン氏はメキシコのみならず、ラテンアメリカ諸国で通信事業、製造業、観光業、サンボーンズ、シアーズ等の小売業を展開しており、彼が経営するCARSOグループは200社を数え、従業員は20ヵ国、21万余に達するそうだ。
アラブの石油王でもなく、貴族でもなく、IT事業者でもなく、メキシコに世界一の富豪がいたなんて、びっくりびっくり。

タイルの家内部

タイルの家には、「サンボーンズ」というチェーンのレストランと、薬局と本屋などの小さな店が入っている。
レストランで写真を撮ってもいいかどうか尋ねると、「ここはあなたの家なのだから、自由に見学して写真を撮っていいですよ」と言われた。
外のタイルも美しいけれど、バロック風の内部もすごく豪華。

タイルの家 オロスコの壁画

階段の踊り場のトイレ入り口の壁は、何気にオロスコの壁画でびっくりする。
この建物がタイル張りにされたのは1700年代だそうなので、かなり古い建物のはずなのに、
それを感じさせないくらい細やかに手入れされ、磨き上げられている。
何よりも、歴史好きのゆーやんはこのタイルの家に伊達藩の支倉常長が泊まったと言い伝えられていることに、感動していた。

抹茶フラペチーノ

その後もしばらく周辺を散策し、念願のスタバの抹茶フラペチーノで一服。
こんな緑色の飲み物、メキシコ人も頼むのかな?
日本のより抹茶の味が薄く、「粉末グリーンティ」の牛乳割りと同じく「もうちょっと抹茶入れて~や」って感じだったけど、メキシコで抹茶味が飲めるだけで充分幸せ♪

ありさ
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サン・クリストバルの厩舎とベベロデ噴水とサテリテ・タワー

再びメキシコ・シティに戻ってきたのは、どうしても見たかったバラガン建築があったから。

福山雅治が出演するマヨネーズのCMでも使われた馬のための施設、
サン・クリストバルの厩舎(Cuadra San Cristobal)
個人ではアクセスが難しそうなので諦めかけていたのだけど、
オーナーにメールしてみると快諾して下さったので、日程を調整してシティに戻ってきた。

厩舎はシティ郊外にあるので、最初はタクシーをチャーターするつもりでいた。
ゆーやんが念のため、メールで教えてもらった住所をグーグルマップ&ストリートビューで確認すると、広大なゴルフ場の近くにあることが判明。
行けるとこまでバスで行ってみようか、と約束の2時間前に宿を出発。
バス停で住所とゴルフ場の名前を見せると、1回乗り換えないといけないけど、なんとかバスで行けるらしい。
最初に乗ったバスのドライバーがとても親切な人で、
乗り換えのバス停にいたバス会社の係の人?に私達の行き先を伝えてくれ、その人が次のバスを教えてくれた。
そろそろかな?と思う辺りで窓の外を見ていると、グーグルマップの写真で見た通りの入り口が目に入った。
反対側はゴルフ場。
グーグルマップ、本当に使える!

敷地内への門

サン・クリストバルの厩舎は居住者以外の者しか入れない乗馬を楽しむための高級住宅地にある。
ゲートで名前を伝えると、訪問者リストを確認後、門を開けてくれた。
ちゃんと名前がゲートにも伝わっていて感動。
ゲートの向こうは「ここ、本当にメキシコ?」と思うくらい、閑静な住宅街。

3軒くらいの豪邸を通り過ぎると、水の落ちる音が聞こえ始め、ロス・アマンテスの噴水が見えた。
これが噂の馬のための噴水!と思いながらも、ひどい渋滞で約束の時間を少し過ぎていたので後で見ることにして先を急ぐ。

それからまたさらに3軒くらいの豪邸を通り過ぎると、自転車に乗ったおじさんがニコニコしながら声をかけてきた。
なんだろう?と思っていると、厩舎のお手伝いさんだったらしく、待ってましたとばかりに入り口の方へ案内してくれた。
お手伝いさんに見学料を払うと、「後は自由に観ていいですよ」と言われてびっくり。
現在ここにお住まいのEgerstromさんの自宅もバラガンの設計だけど、個人宅なので自宅内部は見せてもらえないが、自宅以外の敷地内すべてを自由に散策させてもらえる。
なんだかとても自由な雰囲気だ。

サン・クリストバル

入り口の大きな木の扉を入ると、左側にEgerstromさんの白い壁の自宅、正面奥にピンクの壁が見える。
壁の方へ向かって進むと突然視界が開け、ピンクの壁に囲まれた広い空間が広がる。
噴水の壁の色はオレンジピンク、一番奥の裏道へ続く扉の色は薄紫、壁はピンクだけど、なぜかそれらの色に囲まれていると、落ち着く。

サン・クリストバル

なぜだろうとずっと考えていると、ふとこの厩舎が森に囲まれていることに気づいた。
森の緑を背景にした時の壁のピンク色は、ちょうど緑の葉をこんもり携えたブーゲンビリアの木に咲く花びらのように見える。
メキシコで一番目にするブーゲンビリアの木。
この見慣れた木を庭全体で表現しているから、ピンクの空間でもなつかしい場所にいるような、落ち着いた気持ちになるのだろう。
差し色として使われている扉の薄紫は、ジャカランダの花びらの色。
ここでは自然界にない色は使われていないのだ。

サン・クリストバル

ピンク色の空間に見とれていると、Egerstromさんがフレンドリーに話しかけて下さった。
昨日噴水を掃除したばかりなので、あと2時間しないと噴水の水は出ないとのこと。
もし水が出ているのを見たければ好きなだけいていいし、洗面所も自由に使っていいとのこと。
噴水は見たいけど、さすがに2時間はいないだろうと思いながら、馬小屋の裏側へ。

サン・クリストバル

ここでは馬が数頭飼われていて、とても丁寧にケアされている。
お手伝いさんが馬を洗っている様子を見させてもらうと、毛並みを整えたり、足の裏を拭いたり…、もしや爪まで切っているんじゃ?と思えるほど、丹念に大事そうに馬を扱っていた。
おかげで、どの馬もぴかぴかに磨かれていて、気品ある佇まい。
バラガンは無類の馬好きだったそうだが、馬のために設計した空間を、今でも馬をこよなく愛する人が丁寧に丁寧に使っていて、本望だろうと思う。

Egerstromさんにお会いした時は、さすがに2時間はいないだろうと思っていたけど、馬を眺めたり、放し飼いにされている羊と戯れたり、庭をぐるぐる何周もしているうちに、私達はいつの間にか2時間近くをそこで過ごしていた。
最初に私達を案内してくれたお手伝いさんも「もうすぐ水が出るよ!」と合図しにきてくれ、どきどきしながら噴水に注目。

サン・クリストバル

プールの水位が上昇しきると、バババという音と共に勢いよく噴水が出てきた。
やっぱりこの風景には水があったほうが断然いい。
乾いた風景が、いっぺんに瑞々しくなる。
バラガンは噴水の音も計算してこの瑞々しい鮮やかな厩舎を設計したに違いない、そう思った。

ロス・アマンテスの噴水

噴水の音とピンク色の世界を後に、来る時に通ったロス・アマンテスの噴水へ。
近づくと音がするので、「噴水から水が出ていてよかった!」と思ってカメラを構えたちょうどその瞬間、噴水が止まってしまった。
水を見てみるとものすごく濁っていたので、もしかすると清掃のために止めたのかもしれない。
限られた数十件の住人の馬のためだけの噴水。
とても贅沢な噴水だ。

ベベロデ噴水

続いて、LAS ARBOLEDASという地区に作られた公園内にあるベベデロ噴水を見にいく。
「公園」というよりは、木々に挟まれた一本道のマラソン道があって、その一番奥にバラガンが設計した噴水がある。
残念ながら今は水が張られておらず、放置されている状態だけど、鮮やかな空色と白の壁で空間を区切るバラガンならではの色使いを見ることができる。
噴水は、傾斜のある箱のような設計になっていて、傾斜を利用して箱から水が溢れ出すしくみになっていたようだ。
水が張られていれば、公園の木々の緑や空の青が水面に反射したんだろう。
この噴水も、馬が水を飲むために設計されたという。

サテリテ・タワー

帰り道、「SATELLITE」行きのバスがあったので、「もしやバラガン設計のサテリテ・タワーに行くのでは?」と乗ってみる。
しばらくガタゴト揺られていると、5本の塔がにょきにょき建っているのが目に入った。
おおお!なぜか着いてしまった。なんとかなるもんだ。
この塔もバラガンの設計で、メキシコシティから北西にあるケレタロへと続く幹線道路の中央分離帯にあり、空に聳える鮮やかな原色が特徴。

サテリテ・タワー

遠くから見るとビルのように見えるけど、近づいてみると三角錐になっているのがわかる。
塔のひとつひとつにはドアが付いているので、もしかしたら中に入れるのかもしれないけど、ただ入れるだけで塔に特別な使用目的はないはず。
言わばただの巨大なモニュメント。
それを公共の場で自由に造らせてもらえたバラガンは、生きているうちにそれだけの信頼を得られた成功者なんだろう。
でも、バラガンは「孤独とは良き友のことだ。孤独と共にある時にのみ、人は自分自身を見出す」「孤独を楽しめない人に、私の家は適していない」との言葉を残している。
この空に聳え立つ明るいモニュメントは建築ビジネスに積極的にチャレンジするバラガンの外向けの顔、そして先日訪問した静謐なバラガンの自宅は内省的な本来の彼自身を表しているように感じた。

サン・クリストバルの厩舎とベベロデ噴水とサテリテ・タワーへの簡単な行き方を紹介。

ソノラ市場

ソノラ市場

バスでシティに戻り、少し時間があったのでソノラ市場へ。
ここは観光客は皆無で、小売商をやっている人のための問屋が集まっている。
日用品、食品、小動物、お祭り用品などが所狭しと並んでいる。
特にお祭り用品は、変装グッズから装飾品まで種類も豊富で、ほんとにメキシコ人はお祭りが好きなんだと実感する。買うものはなかったけど、メキシコ生活を垣間見れて楽しかった。

ありさ
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ワールドカップ開幕までもうすぐ!

今日はシティで休息日。
いつも休息しているようですが…

最近、街を歩いていてやたら目にするのが、
サッカーメキシコ代表のユニフォームを着ている人達。
特に昨日はやたら多くの人が着ていたから、絶対試合があるに違いないと思っていたら、
案の定、テストマッチの日。
しかもイタリア戦で、さらには勝ったっていうから街の人の顔もどこか楽しげ。
テストマッチだけで、ユニフォームを着て街を歩いている人達がいるなんて、日本では考えられない。
それだけサッカーは国民的スポーツのよう。

偶然通りかかったメヒコユニフォームのお兄さんとスパイダーマン人形。
スパイダーマンとTシャツ兄ちゃん

市場を歩いていると、ユニフォームが売られている。
前々から欲しかったのだけど、今まで見ていたところは900~1,000円くらいはするとのことで、
どうしようかな~まあいいか~なんて思っていたら、
今日の市場では、なんと300円!
もちろん本物ではないコピー品だけれど、思わず購入!
(ホーム用の緑は少し目立つので、アウェイの黒を購入。)
サッカーユニフォームの屋台

2010南アフリカ大会の初戦は、11日に開幕国の南アとメキシコ。
この日の盛り上がりはすごそうだ。
試合がある日は、バス移動や公共機関はきちんと動くのだろうか?
どうなるか楽しみ。

その他にもコーラやお菓子、CMなんかにもサッカー選手が登場しているのが目を惹く。
日本の応援はもちろんだけれど、ちょうどメキシコにいるのでメキシコの試合にも注目!

しかし、メキシコとえばバルサのマルケスくらいしか知らない。
この前のイングランド戦のテストマッチでは、ジオバンニ ドス サントスという選手が目立っていた。要Check!

ワールドカップ 飲むヨーグルト

マルケスと仲間達

ワールドカップ コーラ

そういえば4年前の前回大会の時も日本にいなかったので、日本がどれくらい盛り上がっているかわからない…

ゆーじ
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