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復讐の塔の村メスティア

ズグディディの宿を朝7時に出し、バス乗り場へ。
山道を約3時間、到着したメスティア村は、
道路やら建物やらが建設ラッシュのようで、そこかしこで工事をしていた。
しかも建築中の建物が、この田舎町にまったくもって似合わない近代的建築。
リゾート地を目指しているのだろうなと政治的なものが伺える。

事前に調べていた宿「ニノの家」は満室との事で、別の家に案内される。
案内された家は、普段は旅人の受け入れをしていないらしく、
戸惑った表情で部屋を紹介される。
その部屋が明らかに工事中の別棟にあったのと、
家族の方々が私達ではなく、私達の荷物を凝視していたのが怖くなり、
せっかく案内してもらって悪いけどと断った。
あの時の荷物を凝視する眼は、忘れられない。
旧ソ連圏に初めて足を踏み入れ、なんとなく陰気で侘びしい悲壮感漂う雰囲気に上手く馴染めない。

断ったのはいいものの、小さな村にホテルらしい建物は見当たらず、
見渡す限り民家が並ぶ風景にしばし途方に暮れる。
探すしかないので、あたりを歩いてみたら、やっと宿が見つかった。
KOKA HOSTELという名前のその宿は、清潔で、宿の方もとても親切そう。
色々疲れたので、昼寝をしてから村を散策。

メスティア村

メスティア村の最大の特徴は、各家に石造りの塔があること。
メスティアが属するスワネティ地域には、昔「血の掟」という風習があり、
家族が侮辱されたり傷つけられた時には、相手の家族に必ず復讐するという掟があったそう。
相手の復讐から防衛できるように、家に隣接して籠城用の塔を造ったという。
恐ろしい…。

メスティアの塔

ある一軒で、塔の中を見せていただくと、
中からはしごで上の階に登れるようになっている。
「血の掟」を知らなかったら、貯蔵庫かな?と思うような造り。

ただ、塔の最上部は窓のようになっていて、辺り一面を見渡せるようになっており、
城の見張り台を彷彿とさせる。
窓から見える穏やかな村の風景と、塔の役割が一致せず、不思議な感覚になる。

メスティア塔内部

宿に戻ると、美味しそうな夕食が用意されていた。
夕食時、隣のテーブルに座っていたイスラエル人グループは、
さらに山奥のウシュグリ村までトレッキングすると言っていた。
グルジアでトレッキングなんて、聞いた事がなかったので驚きだけど、
こののどかな山の風景を見ながら歩くのも楽しいだろうな。

ありさ

*2011年9月12日の旅日記です。
4年掛けて旅の日記を仕上げていきます。もうしばらくお付き合いを!
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