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歴史に翻弄された建物 アヤソフィア

アヤソフィア外見

昨日訪れたブルーモスクの反対側に建つ、同じくらい巨大な建造物、アヤソフィアへ。
4つのミナレットの中央にドームが聳える姿は、モスクのように見えるけど、
今は博物館になっている。

このモスクがイスタンブール最大の観光名所の一つとなっているのは、
ここがただのモスクではないからだ。
日本がまだ大和朝廷だった頃、キリスト教の大聖堂が建てられた。
その大聖堂が、オスマン帝国の時代にモスクに改修されたのだという。

現在でもビザンティン建築の最高傑作と評価されるほどの建造物。
モスクに変身させるにあたって、すべてを取り壊してはもったいないということで、
内部の改修は必要最低限にとどめられた。
ただ、そのままではモスクとして使用できないので、内部にモスクとしての装飾が施され、
キリスト教の宗教的なモザイク画は漆喰で塗り固められたそうだ。
イスラム教では偶像崇拝が禁止されているからだ。

その後、地震などで何度か崩壊しかけ、その度に補修工事が繰り返されてきた。
補修にあたって、モザイク画を覆っていた漆喰は取り除かれ、
現存するモザイク画が再現された。
そういう訳で、ここでは、モスクとしての空間の中に、
キリスト教のモザイク画を見ることができる、世界でも数少ない建物となっているそうだ。

アヤソフィア内部

館内に足を踏み入れて驚いたのが、ドームの広さ。
ブルーモスクは、このアヤソフィアを真似て造られたと言われるが、
ブルーモスクでさえびっくりするくらい大きいと思ったのに、
アヤソフィアはさらに大きい。
丸いドームを仰ぎ見ながら、ここで聖歌隊が合唱したらどんなに響くだろうと思った。

アヤソフィア ミフラーブの上に聖母子のモザイク画

メッカの方向を示すくぼみであるミフラーブの上には、聖母子のモザイク画が復元されている。
ミフラーブは、普通であれば建物の中央に配置されるけれど、
ここはもともと教会として建てられたため、ミフラーブの位置が少し右側にずれている。
ふと、これらを見て、キリスト教徒やイスラム教徒がどんな反応を示すのか気になり、周りを見渡してみた。
訪れた人々は、それぞれカメラを構えて撮影したり、装飾に見入ったりしている。
宗教施設を見ているというより、ただ美術を鑑賞するような感じで、
静かに建物を見学している人が殆どに思えた。

ここで思い出すのが、スペインのコルドバにあるメスキータだ。
もともとはモスクとして建てられた建物が、
キリスト教徒とイスラム教徒によって交互に、時には同時に使用されてきたため、
2つの宗教が同居する珍しい建築物になっている。

キリスト教とイスラム教の特徴が混ざり合う、不思議な空間にはじめて身を置いたとき、
何とも表現しがたい気力のようなものを感じた。
自分の信ずる宗教に対するまっすぐな信念と、
すばらしい建築物を残して使いたいという想いと、
そのままでは使えないため別の宗教が大切にしているものを壊して
独自の様式に変えなければいけない事へのためらいなどの、
様々な想いが複雑に交錯しているような感じ。

今は博物館となって信徒がいなくなった空中を、
そんな様々な想いが、ふわふわと浮遊しているような感じを受けたのだ。

アヤソフィアとメスキータ。
祈りの場としての役割は同じだけれど、
相容れない2つの信徒によって改修を繰り返され翻弄されてきた建物は、
今は信徒を失い、過去の栄光を空中に浮遊させながら、
博物館としての新しい役割を担っている。

ありさ
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Comments:2

かっちゃん URL 2012-07-04 (水) 01:10

「美」って、人を虜にする力があるよね。まさに美という術を用いて、政治や信仰というのが成り立ってきた訳で。

音響とかすごくいいんだろうね。大人数のコーランとか聞いたら、信仰心はより強まっちゃうね。

96ゆーじ&ありさ URL 2012-07-04 (水) 09:08

>かっちゃん、
中南米で、街の中心に建てられているカトリック教会に入るたび、外の世界とのギャップに圧倒されたよ。
天使と、聖母と、十字架のキリスト像と…。
天国の中に、滴り落ちる血の気配がある。
カトリック信徒になれば、生きている間の苦悩や死という恐怖の向こうには、天国が待っている…と、思わされてしまう。
教会の天井が異常に高いのも、意味があるんだろうな。
美の魔力だね。

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