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2011年05月08日

大海原 サハラ砂漠で

昨日、バラ祭りを後にして、一路サハラ砂漠に近いメルズーガという町にやってきた。
今は、メルズーガから少し離れた小さな村にいる。
すぐ目の前はサハラ砂漠の白い砂の丘が見えている。
ここから先が砂漠でこっちが村とはっきり境界がわかる。
なんだか変な感覚だ。

そういえば、こんな小さな砂漠の隅っこにある村でもネットができる。
便利なことは確かだが、なんだか砂漠というロマン溢れる場所が少し霞んで見える。

夕方からラクダに乗って、サハラ砂漠へ。
出発の少し前に、黒い雲が空を覆い、なんと雨が降り始めた。
砂漠にも雨が?
通常は12月だけは降るらしい。
しかし、今の時期に降るのは異常気象なのだそうだ。
地球はどうにかしてしまったのだろうか?

サハラ砂漠

サハラ砂漠に向かって出発する。
雨はぽつぽつと降りつつ、雲がどーんと立ちこめ、
風が時々強く舞い始めてきた。
ラクダの背に揺られ、砂漠を進む。
砂でできた丘を、くねくねとなだらかな道を選んでラクダ引きのおじさんが引っ張ってくれる。
砂漠というからてっきり砂しか無いものだと思っていたけれど、
所々に低い草が少しだけ茂っている。

1時間半あまり進んだところに、キャラバン用のテントがいくつか見えてくる。
今晩はこの砂漠のど真ん中でテント泊。
テントに到着すると、そこの子供たちが玄関でお土産を広げて売り始める。
この周りでは、少数のベルベル人が暮らしているみたいだ。
子供たちは学校行ってるのかな?

ラクダを降りて、お茶を飲んでのんびりした後に、
砂の丘に駆け上ってみる。

砂漠というものを初めて体感する。
結局天気はあまりよくならずに、どんどん風が舞ってくる。
とてつもない砂嵐に目が開けていられない。
口の中には小さな砂の粒が数え切れないほど入ってくる。
砂に埋もれた足は1歩動かすごとに埋まり、靴の中にも砂が溜まっていく。
足取りが重くなるほどに砂に埋もれる。

サハラ砂漠

日が落ちて、だんだんと暗くなってくる。
砂が舞うせいで、視界が白っぽくなり、世界が霞みがかっているように見える。
ふと立ち止まると、僕は恐怖を感じた。
まるでどこかに流されていってしまうのではと。
様々な形をした砂の丘で、立つ位置によっては周囲が砂以外に何も見えなくなることもある。
周りには宿泊テントや他のツーリストがいるはずなのに、
砂が舞うとそういう存在が何もかも消えてしまう。
たった一人ここに立ち残されたような感覚に陥る。
あーやばい、怖い。
と思う。まるで海の中で一人ぼっちに取り残されたように。
しだいに波に飲まれて溺れてしまうのではと思うのと同じ様に、
砂に飲まれてしまうとさえ感じた。

砂漠は日が照れば、砂がきれいに輝き、砂に人の影を落とす。
静かな静かな世界だ。
だが、そこには暑さや飢えが待ち構えている。
日が落ち、風が強く舞えば、世界は一変して荒れた海の様な世界になる。
自然の持つ力、自然に対する恐怖を心の中に感じた。

ゆーじ
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