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2011年04月

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ポーランドNO1の魅惑の宿

ヨーロッパでの宿は、基本的にホステルワールドというサイトで事前に探して予約している。
このサイトの良い所は、宿泊客による「個性、安全性、場所、スタッフ、楽しさ、清潔さ」の6つの評価が載っていること。
総合評価順に検索結果を並べることもでき、宿泊料金が安くても評価が低い宿は避けることができる。

ポーランドの宿も、例によってホステルワールドでどこにしようか検索していると、
ゆーやんが「すごい宿があるよ!」と言う。
ホステルワールドがお客さんの総合評価を基に毎年出しているランキングで、
「東欧で2位」、「ポーランドで1位」、「小さなベストホステル部門で世界3位」
のホステルがあるとのこと。
その宿の名前はGreg & Tom

こういう人気宿のドミトリーは、ものすごく混んでいることが多いので、今まで敬遠していたのだけど、
別館(Greg & Tom2)のダブルルームがドミトリーとあまり変わらない料金だったので、
どんなところか泊まってみることにした。

別館に宿泊する場合も、本館受付で手続きが必要なので、まず本館へ。
本館は、クラクフ駅やショッピングモールの目の前にあってかなり良い立地。
受付でチェックインをすると、宿のルールの説明後、クラクフの街の見所についてとても丁寧に解説してくれる。
そして、一番驚いたのがこの一言。

「夕食は19時だよ。」

え~~~?
夕食が付いているなんて全く期待していなかったので本当にびっくり。
ハイシーズン以外は夕食もサービスしているらしい。

別館は、本館から歩いて約5分の所にある。
ビルの階段を上がると、誰かのマンションの一室のような扉の前へ。
中に入ると、本当に誰かの家みたい。
共用のキッチン、ダイニング、リビング、シャワールームを囲むように客室が3部屋。
スタッフのお兄さんは部屋の説明が終わると、入り口と部屋の鍵を渡して、にこやかに本館に帰っていった。
まるで、誰かの家の鍵をぽんっと手渡されたような気分。
その日、別館には私達しか泊まらなかったので、共用スペースは私達だけで使わせてもらうことができた。

Greg & Tom2 客室

部屋には清潔なタオルが置かれていて、キッチンにはいつでも食べられるようにコーンフレークが置かれている。
あ~、こんなにのびのびしたのは何ヶ月ぶりだろう。
インターネットは本館にしか設置されていないけど、そのお陰でゆっくり過ごせるのもいい。
(別館宿泊客も本館の設備を利用できるので、ネットは本館で)

期待の夕食の時間になると、本館へ。
19時になると「どうぞ~!」とスタッフの方が声をかけてくれるので、ぞろぞろとキッチンへ向かう。
そこでまたまたびっくり。

Greg & Tom ある日の夕食

サラダやコロッケやハムやチーズなどがバイキング形式で並んでいる。
ホテルでもないのに、こんなにきちんと夕食が出るなんて感動だ。
そして夕食の内容は毎日変えてくれる。
皆で一斉に食べるスタイルではなく、空いているソファーや椅子で自由に食べられるのも嬉しい。
すごいのは夕食だけでなく、朝食も。
朝食も、サラダやチーズやフルーツなどがたっぷりバイキング形式でいただけるのだ。

夜は、リビングの大型プラズマテレビでDVDを鑑賞。
ブラジルで買った音楽DVDを観ながら思いきり歌い踊ったり、ボリビアで買った映画のDVDを観たり。
毎晩、まるで自宅にいるかのようにくつろぎながら、
帰りの飛行機のチケットがなければもっと長居できるのにと、宿にいる時間を惜しむように楽しんだ。

ホステルワールドの2010年のベストホステルのランキングを見てみると、
世界1位~3位まですべて、ポルトガルのリスボンのホステルが入賞している。
これらのホステルは写真を見るだけでも居心地がよさそうで、「宿に泊まる」という目的でリスボンに行きたくなってしまう。

ありさ

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平和を追求する街 オスロ

クラクフから北欧に戻る。
次はノルウェーの首都オスロ。

空港からバスでオスロの駅へ向かう空は、どんよりと黒い雲に覆われていて雪が少し降っている。
まだまだ寒い。

駅に着いてみて驚くのは、黒人の人たちが多いこと。
他の北欧の国々ではあまり見かけなかった。
よく周りを見るといろいろな人種がいるように思う。
アジア人も多い。
ノルウェーは移民を多く受け入れているようだ。
駅にたむろする浮浪者も多く、ここだけなんだか少し物々しい。
北欧の落ち着いたイメージとはかけ離れた感じを受ける。

オスロは世界で一番物価の高い都市のひとつ。
何から何まで高い。
ファストフードのコーヒーひとつでも300円近くする。
スーパーでもなかなか買えるものが無いくらい…
この値段の高さには唖然としてしまう。
北欧の他の2カ国がまだ安いと思えるくらいだ。

見所もあまり無いオスロだけれど、有名なのがノーベル平和賞。
ノーベル賞はスウェーデンのストックホルムで授与式があるが、
平和賞のみ、ここオスロで行われている。
ノルウェーは国を挙げて平和を探求するという方針を国際的に表明しているからだろうか。
確かに国際会議などがよくノルウェーで開かれている。

平和賞の授賞式はオスロ市庁舎で行われる。
ここは無料で中に入ることができる。
その内装はとんでもなく豪華だ。
市の建物がここまで華やかで気品に溢れているのは、日本ではあり得ない話だ。
ヨーロッパならではで、歴史ある由緒正しき場所。

LAUGHTER ノーベル平和賞博物館

市庁舎の近くに、ノーベル平和賞博物館がある。
入り口のサインには
"SLAUGHTER"(人を惨殺する、虐殺するという意)
のSが点滅して消えかかっていて、
"LAUGTHTER"(笑い)
Sが無いだけで笑いに変わるのだ。

博物館は、昨年の平和賞受賞者の”劉 暁波(りゅう ぎょうは)”についての展示が多くを飾っていた。
ビデオで授賞式の模様が繰り返し流されている。
受賞者の出席できない式。

劉 暁波さんの紹介

二階では歴代の受賞者のデータを見ることができる。
平和賞の受賞者には毎回賛否両論がある。
09年にはアメリカの大統領オバマさんが受賞している。
あの時の核削減スピーチは何だったのだろう?平和とは?
いまいち平和賞は受賞理由などが明確では無いと言われているけれど、
世界が平和に向かう手段のひとつとして世界に名だたる賞であり続けて欲しいと思う。

オスロは毎日のように天気がどんよりしているらしい。
なんだか全く気が晴れない世界。
夜になると霧が立ち込め、ますます摩訶不思議な暗い世界に突入していく。
冬が終わり、夏に向かうというのに…
物価の高さに辟易している時に天気もこんなんだとますますへこんでいってしまう。

スウェーデンやフィンランドのように北欧のデザインシーンも特にあるわけでなく、
何か特別に国を代表するものが無い。
それでも、平和を世界的に追求することを明言しているがゆえに、
世界的な平和会議などが行われるという特殊な街、オスロ。
もう少し天気がいいと切迫した会議もスムーズに進むのかなと変なことを考えてしまった。

ゆーじ

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『叫び』を前に ムンク美術館

『叫び』 ムンク美術館 

『叫び』で有名なエドヴァルド・ムンクの作品を見に心弾ませながら国立美術館へ向かう。
ところが、行ってみるとムンクの部屋は展示入れ替えのため、ちょうど1ヶ月間クローズ中とのこと。

なんてタイミングなんだ~!

気を取り直して、ムンク美術館へ。
ムンクは81歳の生涯で約25,000点の作品を生み出したが、
中でも気に入った作品は売らずに手元に残していた。
彼の死後、遺言によって手元に残されていた全作品がオスロ市に寄贈されたため、
ムンク美術館では膨大な量のムンク作品を目にすることができ、どっぷりムンクの世界に浸ることができる。
よく美術の教科書に載っている油彩画の『叫び』は国立美術館でしか見られないものの、
ムンクは叫びをテーマにした作品を4点製作しており、
そのうちパステル画の2点をムンク美術館で見ることができた。
最後の1点は個人所有のもので、誰が所有しているかは全く明かされていないそうだ。

美術館に入るとすぐ、ミニシアター前に出る。
ムンクの生涯と作品についての短い解説映画が上映されていたので中に入って観てみた。
それによると、ムンクは5歳の時に母を、14歳の時に姉を結核で亡くしている。
この幼い頃の身近な人々の死という強烈な体験と、生まれつき病弱だったという健康状態から
「死への不安」、「孤独」がムンクの生涯にわたる作品のテーマとなったそうだ。
ムンクは生涯独身だったが、多くの女性と交際し、
交際した女性の1人と再会した時にムンクか女性のどちらかが発砲し、
ムンクが左手中指の関節を失うという事件もあったという。
激動の人生!

『吸血鬼』、『マドンナ』 ムンク美術館

ミニシアターを出て、作品をゆっくりを観て回る。
美しすぎて狂おしいほどの『マドンナ』では「美への愛情」を、
美女に血を吸われる『吸血鬼』では「虜にさせられた者の弱さ」を、
有名な『叫び』では「突如として感じる生きる不安」を、
姉の死を描いた『病室の死』では「未知の死に対する不安や最愛の人を亡くした孤独」を感じる。

『叫び』をはじめ、ムンクの作品には能天気なお花畑的な雰囲気がなく、
精神の根幹に迫る鬼気迫った雰囲気がある。
きっと、普段は意識せずに生活していて顕在化していなかった無意識の領域に存在する暗い感情が、
じっくりと描かれているからだろう。
未知の世界である死へ独りで旅立つ不安や、愛するが上に生まれる嫉妬などの暗い感情に、
ある時突然精神を奪われ、耳をふさいで閉じこもってしまいたくなる。
それらの感情をじっくりと描いた作品を前にすると、
普段は仕舞い込まれていた心の奥底にあったそれらの感情が浮かび上がりはっとする。

けれども、作品から絶望的な暗さは感じない。
それは、自分達がどこへ向かっているのか分からないまま、
ただ歩き続け、愛し、嫉妬し、死への不安と対峙し、死んでいくという、
「人間の営みに対する愛情」
が作品全体から感じられるからなのかもしれない。

ありさ

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いざサンクトペテルブルクへ

オスロから再びフィンランドのヘルシンキへ。
ヘルシンキの空港からバスとトラムを乗り継いで港へと向かう。
これからフェリーでロシアのサンクトペテルブルクへの船旅。

ヘルシンキまで来たなら、すぐそこはロシア。
ロシアの中でもずっと行ってみたかった街が、歴史あるサンクトペテルブルク。
旅の間に行きたいなと思って、いろいろと調べていると、ロシアには入国にビザが必要とのこと。
知らなかった…

ロシアのビザ取得は調べてみると、なかなか難しいようで、
入出国日のフライトや滞在先、旅程などを予め決めて申請する必要があったりと、
なんだか大変そうなので諦めようかと思っていた。

たまたまネットを見ていると、ヘルシンキから出航しているSt.Peter Lineという会社の船で入港すると、
72時間以内のロシア滞在がビザなしで認められていることがわかった。
これを使うと面倒な手続きが必要ないため、簡単にロシアに入国できる。
短い滞在ではあるけれど、簡単・便利に念願が叶うということもあり、行ってみることにした。

ヘルシンキの港に到着すると、目の前に停泊しているのは超大型のフェリー「PRINCES MARIA号」。
南極クルーズに行った時に乗船したウシュアイア号の10倍くらいもある大きさだ。
港で出国手続きを済ませ、乗船。
船内は、豪華客船のような雰囲気。
あくまで雰囲気だけで、実際は寂れた感じが漂う。
船内の豪華さはカジノやバーがあるくらいで、そこまできらびやかなものではなかった。
あまり乗客がいなかったからだろうか。
ロシアに対する寂しいイメージから受ける印象からだろうか。
船員たちはほとんどがロシア人のようで、なんだか冷たい印象を受けてしまい、
もしやサンクトペテルブルクもこんな感じなのかと想像してしまう。

夜7時にヘルシンキを出航し、これから一晩掛けてクルーズ。
明日のお昼にはサンクトペテルブルクに到着予定。
予約したのは一番格安の男女別キャビンで、窓も無くエンジンノイズも大きかったけれど、
一室、他のお客さんがいなくて貸切状態だったので、夫婦で同じキャビンを使わしてもらった。
ゆらーりゆらーりとかすかに揺れ、特に船内で何かすることもなく、早々と眠って明日に備える。

サンクトペテルブルグに到着!お出迎え楽団。

ロシア側に到着すると、楽団が陽気にお出迎え。
ロシアってなんだか怖くて、人も冷たいという勝手なイメージ。
さて、どんなところなのか楽しみだ。

ゆーじ


行き方は、トラベルコちゃんに詳細を書いています
参考にしてください。

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タマネギドームの街歩き

サンクトペテルブルクの街を歩く。
ロシアはあまりにも完璧に美しい人が多くてまぶしい。
スペインの洋服屋さんZARAがあったので入ってみると、店内は美女だらけでますますまぶしい。
私の肩の位置に腰があるなんて、脚が長すぎる~!
マイクロミニがあんなに似合う人をこの店内で初めて見た。

血の上の救世主教会

すれ違う美女に見とれつつ、再び街歩き。
サンクトペテルブルクの歴史地区は世界遺産に登録されている。
そのうちの一つ、「血の上の救世主教会」へ。
おどろおどろしい名前の由来は、1881年に暗殺された皇帝アレクサンドル2世の息子が、
父が殺された場所に建てた教会だからだそう。
名前に似合わず外見はカラフルでメルヘンチックなので、
地図を見ながらたどり着くと名前と実物が一致せずに変な感じがした。
25年の歳月をかけて建てられた建物は細部まで美しい装飾が施されている。
上部には生クリームを絞った時のような形のタマネギドームがいくつものっていて見ていて飽きない。
ただ、ここは今は教会としては使用されておらず、博物館となっている。

カザン聖堂

そこで、実際に今も教会として使われており、この街のロシア正教会の中心となっているカザン聖堂へ移動する。
こちらはネギ坊主のあるロシア風の建築ではなく、カトリック風の列柱が広場を囲むように半円形に並び、
中央に大聖堂が位置している。
広場周辺にはそんなに人がいなかったのに、聖堂内部に入るとロシア正教会の信者で溢れていた。
サンクトペテルブルグの女性は普通に髪を出している人が多いけど、
聖堂内にいる女性は皆スカーフですっぽり頭を包んでいる。
ロシアは多民族国家なので、どこかの地方の民族の人々なのだろうか。
プロテスタントやカトリックの教会は長椅子が並んでいるけれど、この聖堂には殆ど椅子がなく、
人々は壁に点在する聖像を丁寧に回りながら、そこに何度もキスをして祈りを捧げている。
一番重要なロシアの守護神カザンの聖像前には長い列ができていた。
聖堂全体にひたむきな祈りの空気が満ちていて、なんだか圧倒されるものがあった。

祈りの風景はいつも圧倒されるほど美しい。

ありさ

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