fc2ブログ

DiaryTOP > [36カ国目 イスラエル]エルサレム

[36カ国目 イスラエル]エルサレム

壁で区別する意味は何なんだ?

エルサレム近郊のベツレヘムという町へ向かう。
ここはパレスチナ人の自治区なので、バスはアラブのバス。
同じ国の中で、この区別の認識を持たないといけないという感覚が全く理解できない。

パレスチナ自治区というものが、イスラエル内にいくつかある。
イスラエル人が入植してきたため、
先住していたパレスチナ人を追い出す格好になってしまい、
彼らに特別に与えた地区のことをいう。

この地区とイスラエル人が住む地区を分離壁で仕切っている。
イスラエルは、自国の安全のためだということで、この壁を「セキュリティ・フェンス」と名付けているが、
パレスチナ人を分断するための壁だというのは確かだ。
正確には、分離しているわけではなく、パレスチナ人のコミュニティーが拡大できないように壁を作り、
すぐに交通の遮断ができるように、かつパレスチナの土地を削るような位置に築かれ続けているらしい。

途中、バスの料金所みたいな所を通過する。
ここが分離ゾーン。
バスに乗って通過する(エルサレム外へ抜ける)には、何のチェックも無いようだ。

ベツレヘムにはイエスが産まれたという聖誕教会がある。
そのため、ここを訪れるキリスト教信者は多い。

生誕教会

イエスはここ、馬小屋のあった場所で産まれた。

向かいにはモスクがあり、ちょうど昼時のアザーンが流れる時で、
パレスチナの人々が集まりだし、モスクの前に群がってきていた。
キリスト教の聖地のひとつは、今ではパレスチナ人が住んでいる。
それでも取り壊されずにきちん保存され公開されているというのが、なんだか不思議だ。

パレスチナ自治区では、郵便制度も違い、切手も違う。
物価もイスラエル側と違い、少々安くなっている。
アラファト議長は、ここではまだカリスマなんだろう。

アラファト議長

ヨルダンに似た旗がなびいているので、なんだろうと思ったら、実はパレスチナの旗だった。
イスラエルという国の中にある、小さな自治区。
そこに立っているだけでは、そこが特別なところだという実感がない。
イスラエルの法律では縛れないことが、この地には存在するのだろう。
それは目に見えない大きな文化や生活習慣の差なのだろう。

そして、この町で有名なのが、分離壁のパレスチナ側に描かれたアート。
とんでもなく頑丈そうな10mはあるだろうコンクリートの壁。壁。壁。

分離壁

Blurのジャケットを手がけたことでも有名なBanksyというアーティストがこの壁にグラフィティを描いた事で有名になり、
今では他の人たちもいくつものメッセージ性の強いグラフィティを残している。

Banksyは、ゲリラ的に屋外や美術館に無断で自身の作品を公表していくという。
ここでは、壁の向こうに見える景色などを描いたらしい。
↑このリンクの一番右上の作品。
壁を皮肉った作品。
描いている間、イスラエル側から威嚇射撃を受けつつも、描いた作品がある。

壁の前にあるお店で、
数年前にこの壁で起きていた戦争の写真を見せてもらった。
そこには、イスラエルの戦車に向かって火炎瓶を投げるパレスチナ人の姿があり、
負傷した人を壁から引き離す牧師の姿があったりと、
それはまさに戦争そのものだった。
それがほんの数年前のことだったなんて信じられない。

この壁を前にして思う。
人は壁なんかでは区別できない。
この壁で何がしたいんだろうか?

この壁の向こうがイスラエルであり、
こちら側がイスラエルの中にある、パレスチナという小さな自治区。
この壁の手前ではパレスチナの兵士が警備をしていた。
最近はガザ以外の自治区では、大きなトラブルも無さそうだけれど、
彼らがまたいつか争うことになるのだろうか?

再度イスラエル側に入るために、壁沿いにある検問所を歩いて超える。
イスラエル側から来るパレスチナ人はみんなバスを降ろされ、歩いてこちらに来ている。
同じ様に、こちらからも長い長い検問所を通過する。
荷物検査もあり、パスポートのチェックもある。
私たち外国人に対しては、何も質問は無かったけれど、前にいたパレスチナ人は指紋まで取られていた。
この壁を越えるだけで、ここまで面倒なことをしないといけない。
何なんだろうか?
ここにいればいるほど疑問ばかりうまれてくる。

ゆーじ
  • Comments: 2
  • TrackBack: 0
  • Twitterでつぶやく
  • はてなブックマーク - 壁で区別する意味は何なんだ?


  • にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周へ

  • ↑↑↑↑ ブログランキング参加中。
    ☆1日1回クリックをお願いします☆

エルサレムにおけるイスラムと、イスラエルについて想う事

エルサレムについて、
これまでキリスト教徒の聖地としての場所、
ユダヤ人の土地であり、聖なる場所として記してきた。
さらに先住するアラブ人、パレスチナ人にとっても、
イスラム教における聖なる土地でもある。

岩のドーム

エルサレム旧市街には、黄金に輝くドームが鎮座している。
かつてのユダヤの神殿があった場所にこのドームは建っている。
イスラム教の開祖ムハンマドが、一夜のうちにメッカから昇天する旅を体験した場所とされていて、
このときムハンマドはエルサレムの神殿上の岩から天馬に乗って昇天し、神の御前に至ったのだそうだ。
この伝承は、ムハンマドの死後、イスラム教徒の間で事実とされ、
神殿の丘に岩のドームが築かれた。
また丘の上には、遠隔の礼拝堂(アル=アクサー・モスク)が建てられ、
イスラム教にとってもここが聖地としてみなされている。

神殿の丘には、観光客も入ることはできるが、時間が制限されている。
さらには、嘆きの壁の隣にあるゲートからしか入ることはできない。
間違って違うところから向かうと、警官に止められてしまう。
昼の時間に合わせてゲートに行き、嘆きの壁の右隅に掛かる木の渡り廊下を進み、神殿の丘に入る。

神殿の丘にて

丘には多くのイスラム教徒たちが、木陰に集まって話をしていた。
説教や勉強会的なものを開いているのだろう。
ユダヤ人たちがこの丘の外で壁に向かって、熱心に祈っているのを他所に、
ここはなんだかのんびりしていた。

エルサレムに来る観光客のほとんどは、キリスト教徒かユダヤ教徒のようで、
ここ神殿の丘に来る観光客は少ない。
黄金に輝く岩のドームの日陰では、アラブ人たちがお弁当を広げて和気藹々と、
昼下がりを過ごしていた。
以前はドーム内にも入れていたらしいが、今はイスラム教徒以外の立ち入りは認められていない。
なので、特に見るべきものはないけれど、
この地に立つことで、さらにエルサレムの複雑さを体感することになった。

ユダヤの国で過ごすアラブ人の心情はどういうものなんだろう?
いつ自分の土地が奪われてもおかしくない状況。
聖地がここにあるという意味。いろんなことを考えさせられた。

旧市街の中にもアラブ人街があり、モロッコのスークのように、
ごちゃごちゃとしたお店がわんさか並んでいる。
そして、同じ様に、口がうまいアラブ人たちであふれている。
エルサレムのお土産ものは、全てアラブ人が売っているのかと思うくらい、
お土産屋さんはアラブ人地区に集中している。

一方で、お隣のユダヤ人地区は、その境目が見えるくらいはっきりと分かれている。
というのも、ユダヤ人地区が極端にきれいだからだ。
お店もこぎれいなカフェが多くなって、ごちゃごちゃしたお土産屋さんが姿を消してしまう。
それくらいの差が旧市街の町の中にある。

旧市街を歩き回っていると、そういう差を目にして、ここはユダヤだからどうだとか、
キリスト教の何々だとか、イスラムの人の何だとかいろいろ考えてしまう。
歴史の深さと宗教的な物事の深さを感じながら歩くエルサレムはおもしろい。

オリーブの丘から旧市街を眺めて

イスラエルという国は、今でも不確定要素を多く持っているため、
いつ隣国と争ってもおかしくない状況がある。
国を持っていなかった人々が悲願してできた国、イスラエル。
そこには世界の主要な宗教の中心地でもあり、パレスチナとの争いの種も未だある。

国の内外で常にそういう火種を持つことで、
エルサレムに滞在中、何か緊張めいたものを少し感じてしまった。
それはマシンガンを持った人が普通に街を歩いていたり、
警備の軍人の多さだったり、分離壁の存在だったりと、
緊張の原因となるものは、目に付くだけでも多く存在した。

こういう緊張を感じる原因が全て無くなる日が来るのだろうか。
宗教と民族問題の双方を解決するなんて無茶なんだって言った方が楽なのかな?

エルサレムは、「Holy Land(聖なる土地)」と呼ばれている。
聖なる土地という言い方は、日本人にはあまりなじみが無いけれど、
ここは確かに3つの主要宗教が聖地として崇める地である。
エルサレム郊外は、何も無い荒れた土地だけれど、人々はこの地を巡って争い続けてきた。
今では、大きな争いは無く、無事に観光もでき、なんとなく平和的に見える。
聖なる土地の文字通り、こんな理想的なところがあるのか~と勘違いしてしまいそうだけれど、
実際は、全てが表裏一体の世界なのだろうと感じる。

ゆーじ
  • Comments: 4
  • TrackBack: 0
  • Twitterでつぶやく
  • はてなブックマーク - エルサレムにおけるイスラムと、イスラエルについて想う事


  • にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周へ

  • ↑↑↑↑ ブログランキング参加中。
    ☆1日1回クリックをお願いします☆

DiaryTOP > [36カ国目 イスラエル]エルサレム

Search
Meta
Feeds
BLOGランキング
  • ↓応援クリックお願いします!
  • にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周へ
  • 人気ブログランキングへ ブログランキング
RSSに登録
Share |

Page Top